メモリアルデー


昨日はメモリアルデーでした。
毎年5月の最終月曜日、戦没者
追悼するために、この日は祝日となっています。
私はこの3連休、2つのテレビを見て
いろいろ考えさせられました。

1つは日曜日、9.11の事件に関するドキュメンタリー。
テロ直後は、ただもう大きなショックのただなかにいて
3ヶ月くらいは、いろんな意味で立ち直れなかった私
ですが、事件から半年を経て、今ではすっかり
自分の中で過去の出来事化していることに
さらにショックを受けました。

でも、久しぶりにあの恐ろしい映像を見て
(事件からしばらくたった後、報道規制がしかれ
必要以上にテロ映像を流すのがストップされた)
あれは本当にあったことなんだ。事件で命を失った
人々の家族や知人は、今もその心の痛手に
辛い思いをしているということに気づかされました。

テレビで報道しなくなると、人はすっかり
いろいろなことを忘れてしまい、日常に埋もれて
しまうけれど、実際は、今もテロは完全に終結した
わけではありません。

人は傷を受けても、それを忘れるようにできている
それはつらい思い出を乗り越えるためには
良いことでもあるけれど、でも忘れてはいけない
こともあるのだとあらためて思いました。

もう1つは、NBCで放映した第2次世界大戦(WWII)
に関するドキュメンタリ。この戦争に参加したアメリカ人
元兵士と、日本人兵士の両方にインタビューしている
のが印象的でした。私はパールハーバーの話に
なると、非常に神経質になってしまいますが、
このドキュメンタリは、非常に中立な立場で
たんたんと描いており、ぜひ日本でもNHKなどで
放映してほしいと思いました。

一般のアメリカ人は、広島や長崎の原爆のことを
いつも「戦争を終わらせるには、ああいった究極の
方法をとるしかなかった。そうでもしなければ、日本軍は
いつまでも戦いつづけ、双方の犠牲もふくれあがっていった
はず」と、非常に肯定的な言い方をします
(ショックなことに、日系アメリカ人の私の夫もそう)。

でも、アメリカ人のその発言の後、日本人の元兵士が
アメリカ人は、いつも原爆は正しい選択だったという。
でもあれだけの犠牲が出た原爆に対して、そんなことは
口が裂けてもいっちゃいけない。あれほど非人道的な行為は
ほかにはない」といっている場面が放映されました。

番組はことの是非には触れず、淡々と双方の発言を
伝えた後、最後に硫黄島でインタビューに参加した日米の
元兵士が出会い、交流する場面も。
かつての敵と味方ではあるけれど、今彼らの
心にあるのは、ある意味、互いに辛い思いをしたという
戦友同士のような共通した思いだったのではないでしょうか?

そして番組の終わりには、WWIIで戦死したアメリカ人の数、原爆で戦死した
日本人の数、WWIIで戦死した世界中の人の数を流し
番組は終了。

今年の春、京都のお寺で写経をした際、願い事を1つだけ
書いて奉納しなさいといわれ、私はとても個人的な願いを書いたのですが
夫はひとこと、世界平和と書きました。
それを見て、えー!なんでそんなこと書くの?と思った
自分が恥ずかしくなりました。