アリゾナ紀行 その3


午後は一路、サワロ・ナショナルパーク近辺へ。サワロとは、アリゾナ名物の
ジャイアントサボテンの名前で、わざわざパークにいかなくても
あちこちに野生しています。サボテンというと小さなものしか
見たことない人も多いと思いますが、このサワロは高さ5メートル以上にもなる
巨大サボテンで、目の前で見るとかなり迫力があります。
とはいえ、サボテンは生長が遅いため、これほどの大きさになるには
200年くらいかかるそうです。ちなみに園芸店で買うと数百ドルする高価な植物です。


この地域には、オールド・ツーソンという、アリゾナ版ユニバーサルスタジオ
のようなエンターテインメント施設もあり、西部劇のロケ地があるのですが、短い旅行期間だったため「自然」を優先しました。わざわざアリゾナまできて、作り物みたくないもんね。
このいわゆるTourist Trap(観光客寄せ)を避けて、ホテルのおばさんが
アメリカで最も素晴らしいミュージアムトップ10の1つ」と自慢する
デザート・ミュージアムに行きました。


地元の人だから誇張しているんだろうと思っていたら、これが大間違い。施設の充実度といいサービスといい、かなり大満足できる場所でした(これのためだけにでも、ツーソンに行く価値アリです)。屋内展示の他に、屋外展示がかなり充実しており、何十種類のサボテン、この地域の鳥や動物もいて、自然にかなり近い状態で飼われていました。
なかでも気に入ったのは、ハミングバード(ハチドリ)館で、小さなハミングバードが花から蜜を吸う様子を目の前で見ることができました。

ここはさっさと見て、パークに行こう!と思っていたのですが、あまりに素晴らしかったので5時間も長居してしまい、結局翌日もパークには行きませんでした。(そういう人多いらしいです)
ここからホテルまでの帰り道がちょうど夕方だったので、景色がすばらしく
夕闇をバックに何十枚もサボテンの写真を撮りました。最近はデジカメを使っているので何十枚でも好きなだけ撮れるし、撮った後すぐ見れるのがうれしいところです。


夜はアリゾナ名物(?)ステーキの夕食。私はちょっと田舎っぽいところにくると必ずステーキを注文するのですが、これはまずはずしたためしがありません。
コロラドで食べたステーキも、ウィスコンシンで食べたステーキも美味しかったですがアリゾナのステーキもなかなかの味!とりあえず肉の厚さといい、焼き加減といいグー。
(昔はミディアムレアでしたが、最近ミディアムにしてます。アメリカでは、ミディアムぐらいが、日本のミディアムレアにあたる気がします)
口に入れた途端に、じゅわーっと肉汁が口に広がり、思わず「うーん!」とうなってしまうくらい。量が多くて、全部食べきれなかったのが残念です。
夫の方は、サーモンを頼んでちょっと失敗。やっぱりアリゾナにシーフードは似合いません(笑)。
さて、夜は再びそのへんを散歩して早々と就寝。


最後は日曜日。昨日さんざん走り回り、サボテンもいやというほどみたので
今日は、ゆっくりしつつお土産でも買うことに。まずはツーソンモールという
わりと新しめのモールに行きました。こんなとこにきてまでなぜモール?と思うかもしれませんが、ツーソンはやっぱりかなり田舎だからか、街中にはあまりこれといった店がないからなのです。ホテルの人にきくと、モールの中に何軒かみやげ物屋が入っているというので、まずはここを目指しました。
インディアンの作ったかごや、木彫り、カーペットなどサウスウェスタンなものがたくさん売られていましたが、ほしいとは思いつつ、最近のうちのインテリアテーマは「アイランド」(ハワイの影響ですね)なので、買いませんでした。かわりに車のアンテナにつける、サボテン型のカウボーイ(わかるかな?)のマスコットやTシャツ、そして恒例のマグネットを購入。この恒例のマグネットとは、アメリカの観光地でよく売られている薄型の写真つきマグネットのことで、これはなかなかコレクター心をそそるシロモノです。うちの冷蔵庫には、もう十数個のマグネットがついてます。ちなみにこの他、私が集めているのは小さなカクテルグラスと、フローティングペン(ペンの中に液体と小さな絵が入っていて傾けると動くのです)など。


こういうの集めるときりがないのですが、思わず集めてしまう私です。
買い物の後は、ホテルの近くでいきなりオープンハウスに突入。アリゾナの家はいったいいくらするんだ?と思って思わずのぞいてみたら、安いのなんの。高台にある4ベッドの新築の家がなんと320,000ドル!台所も豪華で、庭も広く、もちろんすごい暖炉(アリゾナではほとんど飾りだけど)もついている。でも見るだけ〜。家は安くても仕事あまりないし、あっても給与水準は高くはないですからね。残念。


さてそんなこんなで3時過ぎには、一路フェニックスへ向かう。レンタカーを返却し、はやばやと空港へ行くのだが、なんと旅の最後の最後になってすごい事態に!というのは、乗るはずだった8時の飛行機がキャンセルされるかもしれないというのです。旅行で疲れてぐったりしてる上、さらにこんなニュースを聞いてもう腰くだけそう。


思わず空港の椅子に座り込んでしまいました。カウンターで
「行きも帰りもこんなになるなんてひどい!できるだけ他の便(=どうせまたサウスウエスト)に振り替えてくれ」とリクエストしたものの、空席ナシ。仕方なしに、空港のしょぼいみやげ物を物色するも、たいしたものもないし、本屋もシドニー・シェルダンとかの本くらいしかない。
飛行機が出発するはずだった8時を過ぎ、文句をいいにいくと「9時になったらわかる」、「9時半になったら・・・」とどんどん時間だけが過ぎていく。が、しかしようやく10時になって飛行機は飛ぶことに。


航空会社からお食事券をもらったものの、ほとんどの店は8時でクローズしているので意味ナシ。ほんとさんざんな目にあいました。


と、まぁこんな旅行でしたが、ひさしぶりの遠出は非常に楽しかったです。
最近南カリフォルニアは飽きてきているので(なんて日本の人にいったら怒られそうですが)
久々に風景の違うところに行き、新鮮な気持ちになることができました。
次はどこに行こうか?なんてはやくも次の旅をプランしてたりして…
アリゾナ紀行よーやく終わり)