解雇


今週月曜日に、うちの会社でとある女性社員が解雇された。
クビには一般に2種類あり、terminationとlay offでは
すごく大きな差がある。terminationは、何らかの落ち度
(すごくヤバいことやっちゃった場合がほとんど)が
あって、強制的に解雇されるわけで、ベネフィットなどは
一切もらえない。これに対し、いわゆるレイオフは本人の
能力による理由もあれば、会社の業務成績が理由となる
こともあり、ほとんどの場合2週間から数ヶ月の
失業手当がもらえる(この他に行政からも失業保険が出る)。

解雇された女性の場合は、もちろんなにもナシ。即刻
退去せよ!ってな感じで、すごーくヤバイ雰囲気でした。

ちなみに彼女が何をしたかというと、もともとはカスタマーサービス
だったんだけれど、最近ビジネスデペロプメント(これ日本語で
なんていうの?どうもしっくりくる部署名が浮かびません)
の補佐をするようになり、そこまでは良かったんだけれど
どうも一人で先走りして会社の機密事項を顧客獲得の
ために無視してばらしていたらしい。

この件では、彼女のスーパーバイザーが何度か注意して
いたようだけれど、「言った方が顧客を獲得できる」と
言い張って、無視していたのだそう。

これだけではない。先週金曜日になんと彼女は大きな事件を
起こした。ドイツ人の彼女はヨーロッパの仕事を主にしていたの
だけれど、金曜の午後、彼女をたよって3人のオランダ人が
やってきた。が、しかし彼女はいない。

オランダ人たちによると、うちの社長とのミーティング他を期待して
きたのに、なにもセットアップされてなかったというのだ。
しかも彼女は、ホテルの予約、空港の送迎なども
申し出ていたのに、なーんにもしてなかったのだ。
かわいそうなオランダ人たちは(しかも中堅企業の重役クラス)
彼女を空港で3時間も待ちつづけていたという。

というわけで、他の社員があわててホテル探しに奔走することに。
しかし、社長はいないし、ミーティング
のてはずも整っていない。わずか数日の滞在予定できたため、
本当にカンカンに怒っていたのです。
幸い、月曜にミーティングすることに落ち着き、2時間電話を
かけまくった後、ようやくホテルも見つかり、その場は
おさまったものの、勝手に「I 'll take care of everything.
Please come」なんていっていた彼女も、もうこれでおしまい。

もともと話のでかい人ではあったけれど、ここまで
すごいことをするとは思わなかった。
なんで誰にも相談しなかったのか不思議だけれど、
相手方と交渉しているうちに、自分が大人物になったかのような
気がしていろいろいったはいいけれど、実際はそんな権利は
彼女にはなく、途中でこわくなって放り出したのでは?
というのが大方の予想だ。


彼女にはかわいそうだけれど、やっぱりこれじゃー解雇も仕方ないか
と思う。ご愁傷様です。