Little Tokyo 1:45pm


リトル東京ヤオハン(本当は現ミツワ)のショッピングモールに久
しぶりに買い物に行ってみた。LAで日本の本を扱っている店は大小合
わせて7,8軒あるが、このモールの中の店が一番充実しているので、
他を探してない時はここに来ることになる。
ほしかった本は見つからなかったけれど、あれこれ物色して雑誌もち
ょっとだけ立ち読みした。ネットで何でも情報は入手できるけれど、
やはり本や雑誌が時々むしょうに読みたくなるのだ。
さてその後、ランチをとることに。

LA在住の日本人の間では、なぜか「リトル東京には美味しい店はない」
という定説がある。1、2軒の繁盛店をのぞき、私もたしかにイマイチ
だなぁ〜と思う店が多い。最近はトーランスやソーテルの方に美味しい
店が増えてしまったので、なおさらそれが際立つようだ。

そんなわけで、ふだんはあまりリトル東京で食事をとらないのだけれど、
今日はモールの3階にある、ローレンという名前のカフェに行ってみた。

ここは少々野暮ったい店の多い(失礼!)リトル東京にしては珍しい、
お洒落なカフェ。日本でいえば、渋谷あたりにありそうな雰囲気の店だ。
狭い店だけれど、店内のインテリアもなかなかこっている。久しぶりに
こんな店もいいなぁ〜と
思うものの、店の中にいるのは、日本でいえば「ルノワール」にいそう
な背広の日本のおじさんばかりなので、ちょっと興ざめ。
そうだよね。LAの若者は、ウエストサイドに行っちゃうから、週末でな
い限り、こんなところまで来ないのであった。
「オーダーはいりまーす」とアルバイトの女の子の声。
その一言で、キッチンの中にいるのも日本人だということがわかる。
ロサンゼルスでは、日本食の店なのに、キッチンはメキシコ系や韓国
系の人だったりすることも多く、微妙に味が違う(特にてんぷら系)。
店に置いてある日本の女性誌を読むこと5分。
ハンバーグ定食が運ばれてきた。
刻みキャベツ、ミートソーススパゲティの付け合せに囲まれたハンバ
ーグ。これだけでもう、なんだかじーんときてしまう私。

外国に住んでいると、日本ではあたりまえに思っていたことがすごく懐
かしくなってしまう。こういう日本風の洋食もその1つ。
味は…
味はこの際どうでもいい。とにかく、めちゃめちゃ郷愁をそそられ、
「日本に帰りたい」モードになってしまう私でした。

天井のテレビには、60年代の日活映画が流れ、若き日の石原裕次郎
英語の字幕つきで登場。ボサノバがけだるく流れる午後のひと時。