The Bangles in House of Blues


昨日往年のガールポップバンド、バングルスの十数年振り(81年に結成。89年に解散)の
再結成コンサートを見に、サンセットにある「ハウス・オブ・ブルース」に行ってきました。

バングルスといえば、私にとっては80年代思い出のバンド。
プリンスが作曲し、バングルス最大のヒット曲となった「Monic Monday」
「Walk like an Egyptian」「Eternal Frame」「冬の散歩道(サイモン&ガーファンクルのカバー曲)」など
数々のヒットで知られる存在。解散後は、リードボーカルの一人(厳密には全員がボーカルとっていたけれど)
スザンヌ・ホフスがソロとして1、2曲スマッシュヒットを出した他は、すっかり忘れ去られた存在であった。

彼らの活躍した80年代当時、私の友人の間ではUKロックがトレンドで、アメリカのしかも
ガールポップが好きだなんて言おうものなら、「うっそ〜」といわれた時代だったので、
私は密かにウォークマン(これも死語になりつつある?)のヘッドフォン中でだけ、
むさぼるように聞いたものだった。

こういう隠れファンは、意外に多かったらしく、その後「実はバングルス好きだったの」
というと、「え?私も」という声をあちこちで聞いたけれど、なんというか「後の祭り」のような寂しい
気分を感じていた私だった。
90年代後半に入ってから、80年代のポップスがリバイバルで新たなトレンドになったので
今は大きな声でバングルスやハートや、その他のメインストリームのバンドを好きだっていえる
けれど、できれば全盛期にコンサートに行ったり、その時代を楽しみたかったななんて思ってしまう。

と、そんな気持ちもあって、再結成の噂を聞くや発売当日にチケットを買いに走ったバングルス。
会場が開くと同時に、いろんな人がステージの前に集中した。目だったのは、やはり男のファンの多さ。
しかも、ゲイ風の男性カップル。妙齢のおじさん一人などが目を引いた。また、バングルスと同世代と
思われる30代後半から40代前半の女性の姿もちらほら。なかなか時代を感じさせる客層であった。

幕が開いて一曲目は、やっぱり「In a diffferent Light」
ベースのミッシェルだけはちょっとふけてたけれど、いや〜なんといって
ヴィッキーと、スザンヌがめちゃめちゃ若かったのは驚きました。
はっきりいって推定年齢38〜42才のはずなのに、
と、ここで思わず検索しちゃいました。
スザンヌは41才。2人の子持ちでした。
その後も往年のヒット曲が続き、そして新曲も披露。
一時期は、レコード会社が見つからない…ということで、再結成したくても
できないのでは?といわれていたけれど、どうやら見つかったようでなにより。
いや、それにしてもルックスだけでなく、演奏、歌、新曲のレベルと
どれをとっても、まだまだイケてる!って感じで、
ファン(ちょっと“にわか”入ってるかも)としてはこれほどうれしいことはないです。

バングルスというバンド自体、めちゃめちゃアーティスティックなわけでも、めちゃめちゃトレンディでも
なんでもない。だけど彼らの音楽には、作為的に作ろうと思ってもなかなか作ることのできない、
安心して聞いていられる、いわゆる「良質のポップ」としての何かがあることを実感させるライブであった。
(気分はすっかり元音楽ライター)

と、いうわけでライブかなり良かったです。
で、その後駐車場に行くと、大変な事件が!
ハウス・オブ・ブルースは、併設の駐車場があり、ここはバレーパーキングといって係員に車をあずけて
駐車してもらい、帰る時はまた係員に駐車券を渡して車を持ってきてもらうと、そういう仕組みになっているのですが
ライブがひけた後は、係員5人で数百台の車を出さなくてはならない。結局ライブが終了したのは10時半だったのに、
私たち(夫も一緒でした)の車が出てきたのはなんと、1時間半あとの12時でした。
(教訓:ハウス・オブ・ブルースの駐車場は最低!次からはサンセット・ブルバード沿いにあるほかの駐車場を利用すること)

と、また話がズレてきましたが、なんとこの車待ちの間に夫が
「ちょっとちょっと、誰かがトリ・スペリングがいるって話してるよ」と耳打ちしてくるではないですか!
話題のライブなどにいくと、けっこう芸能人もお呼ばれしているので、スター目撃率は高いというのは
よくある話ですが、実はまだ私、LAに来てから至近距離で芸能人を見たことありません。
そんなわけで、さっそくトリ探し!
あちこち見まわすこと数分。時々似た人もいて、「え?トリってこんなに太ってたっけ?」なんて
大間抜けかましつつ、ついにトリを発見。
が、しかしトリ逃げ足早く、というか彼女も友だちと一緒に車待ちをしていたものの、
5分待っても車が来ないのに業を煮やし、とっとと歩いてどこかへ消えてしまった。
ハウス・オブ・ブルースの隣は、かのスカイバーのあるモンドリアン(最近けっこう評判悪いけど)なので、
とりあえずそこにでも行ったのかな?って感じでした。

さて、トリの印象…。髪型は、今流行りのくずれた感じのポニーテール。不思議な模様のパンツをはいて
た他は、服装はどこといって特徴ナシ。ぱっと見た目は、芸能人というより、ビバリーセンターにいがちな
ごく普通のちょっとお洒落などこにでもいる女の子って感じでした。一瞬目が合ってしまったのですが、
さすがにすすっと視線をはずされてしまいました。テレビと同じ大っきな目が印象的。そして、とにかく
逃げ足が速かったです。それにしても、周囲の誰もまったくトリだと気づいていなかったのか、
だーれも注目していませんでした。(芸能人くらいで大騒ぎするのは、クールじゃないのか、それとも
トリが小粒すぎるのか?)