またまた結婚式


最近わたしの周囲では、陽気のせいか結婚式が多い。
土曜日に行ってきたのは、アルメニア人のグラフィックデザイナー、アニーと、
アメリカ人のカーペンター(!)、マイクの結婚式。
場所は、サンタモニカとマリブのちょうど中間くらいにある、小高い山の上、
トパンガキャニオンのガーデンレストランで開かれた。
ところでこのトパンガキャニオン、70年代にはヒッピーがたくさん
コミューンを作っていたことで有名で、いまもヒッピーくずれ、
いや、ヒッピーとしてがんばっている年配の人が多く、
またアーティストなどもたくさん住んでいて、ひじょうに興味深い
ところである。
私は、ちょっとおもしろいVintage cloth shopがあるので
時々行く。緑に囲まれ、「え、ここ本当にLA?」と
思ってしまいそうなほど、のどかな雰囲気の場所である。

さて、今回の新郎、新婦、まったく正反対の性格をしている。
アニーは社交的で、呼ばれたパーティは必ず行く積極的な人、
そしてマイクは、常にアニーと一緒にパーティに行くものの、
誰ともしゃべらず、いっつも静かにしている。
一生懸命こちらが話し掛けても、会話が一言で終わってしまう人って
いますよね? マイクは本当にそういうタイプの人なんである。

こんなに性格の違う2人だけれど、約3年半愛をはぐくみ、めでたく
結婚することになった。こういっちゃなんだけれど、男女の関係って
人にはわからないものがあるのだろう。なんて内心思ってしまう。

さて、この2人の結婚式を行ったのは、私と夫の友人である
ランス。もともと夫の知り合いで、本業は企業コンサルタントだけど
Officientの資格も持っているということで、私たちの結婚式の
司祭役に抜擢したのが一年前。その時彼は、ライセンスは持っていたものの
実際に人の結婚式で司祭をつとめたのは初めてだったということで、
ちょっと緊張していた。その後もう1組の結婚式をし、今回が3度目だという。
カリフォルニア州では司祭のライセンスをとるのが比較的簡単で、
いわゆるキリスト教、仏教、他の宗教関係でライセンスを取得する他、船の船長さんなども
ライセンスをとることができる。ちなみにランスの場合は、謎のキリスト教系の宗教団体を通して
取得したらしいが、彼はいろんな宗教に対してオープンな人なので、一度も勧誘されたことがない。彼自身
いまもそこの教会に通っているかも不明)

ランスは年の頃、50〜55才くらいでどっしりとした恰幅のいい男性で、
外見も大変落ち着いた雰囲気の人なので、司祭役にはぴったり。
しかも、仕事柄いろいろなところで講演などを行っているので
スピーチも非常にうまい。というわけで、私たちの時も
彼の行った式はとても素晴らしかったが、今回も私は人事ながら
感動しまくり、思わず涙してしまった。

ちなみにこのランス、実はゲイである。
驚いてくれたでしょうか?
先に謎の宗教団体を通して彼が司祭のライセンスを取得したと
書きましたが、この団体、いわゆるバリバリのカトリック系とかではないので
ゲイでもまったく大丈夫なのだそう。
この日も、結婚式が終わった後、彼はいそいそとサンディエゴにいる
ボーイフレンドに会いに行くために、先に帰りました。