いちげんさん…


今日、「いちげんさん」(鈴木保奈美出演)という映画をビデオで見ました。
これは京都の大学に留学しているスイス人学生と
盲目の女性(もち鈴木保奈美)の恋と別れを
叙情たっぷりに描いたもの。「いちげんさん」というタイトルは
京都という街、そして日本が、どんなに日本語を
流暢に話せても、やはり外国人である自分を
よそ者扱いするという意味で使われていて、日本人女性との恋
と、そして外国人として受け入れてもらえない主人公のジレンマが
映画の主要な2本線として描かれてます。

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(感想。)
なんというか、これってスピルバーグがわざわざ「メモワールオブゲイシャ」
を作らずとも、じゅうぶんこれでアメリカのアジア好き男性の間で
ヒットするんでないの?という感じでした。

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映像がすごくきれいで、これが引退作品だった鈴木保奈美のなんだか
気合の入った演技もいい(これから結婚ってーのに、脱いじゃってます)。
でも、全体としてはなんかありがちな話だなぁと
そんな印象をもってしまった。

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東京に住んでいた時、なぜか私の周囲には外国人が多かった。
(仕事とか、趣味とかね)
アイルランド人にはじまり、タイ人、オーストラリア人、中国人、
イギリス人、カナダ人、アメリカ人と、いろんな友人がいた。
で、そういう輪(特に白人系)の中にいると、自然と
彼らの日本人論を聞く機会があったり、ガールフレンドたち
(なぜか髪の長い日本人女性が大半を占める)
に会ったりする機会も多いわけなんだけど、その当時のことを
思い出してしまった。(ちなみに映画の中の鈴木保奈美演じる主人公京子
は、いわゆる典型的な外国人好きな日本人女性ではぜんぜんないです)

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アメリカに来る直前の私も、前述の友人の一人であった
カナダ人と付き合ってたってこともあって、なんだか
うーん。痛いなぁ〜ってかんじの映画でした。

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すべてのカップルがそうだとは思わないけれど、日本にいる
間に日本人女性とつかのまの恋<ただ遊んでるだけの
人もめちゃ多いけど>をし、ただのロマンチックな思い出に
ひたっちゃう外国人の男って多い。これですべて“日本を経験したぞ”
ってかんじ?。
ちなみに女性の方は、やっぱり外国人ってだけで
相手の男を美化しちゃって、すごーく夢見ちゃってる人が
多い。で、日本で知り合って結婚し、男の国にいざ行ってみたら、
実は自分の夫が凡人(looserであることも多し!)だったってことに
気がついて、スピード離婚(あるいは別の人と浮気?)っていうパターン、
いったいいくつ見てきたことか…。

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はっきりいって、恥ずかしながら自分がかつてそういう
シチュエーションにいて、しかもそうなりかけてたんで
なんか痛かったと、そういうわけです。

はぁ〜それにしても、アメリカに来てそういう
外国コンプレックス&外国人コンプレックスは
きれーさっぱり落ちました。

昔よく通ったのは、中目黒にある1649(?年号だったけど忘れた)とかなんとか
いうブリティッシュレストラン、あと恵比寿にあったWhat's the Dickensという
こちらもイギリス風のパブ。六本木にあった(たぶんもうないよね)
Drugstoreというクラブ(店の横に本当に薬&雑貨屋があった)、
それから原宿のビューリーズや、新宿の?というアイリッシュパブ
これらの店ってまだあるんだろうか?日本は移り変わり多いからね〜。

それにしても、日本では外国人には決して道を聞かないけれど、
アメリカ(他の国も)では、外国人の私に皆当然のように道を聞いてくる。
やっぱり日本て、単一民族の国ってことで、外見で人を差別してるんだなと
思う。(映画の中の鈴木保奈美演じる“京子”は、目がみえないってことで、
主人公の外見を通した色眼鏡で見なかった。そこにひかれたんだろーなー)