アメリカのオタク事情


ところで私の夫は、筋金入りのウルトラオタクである。
ウルトラ=超
ではない。
そう、あのウルトラマンのオタクなのである。

昨日もそんなわけで、夜中の10時過ぎに
ロサンゼルスで行われた特撮オタクのための祭典、
G-festの一環として行われた特撮上映会に行き、
アメリカ初公開の「ウルトラマンティガ」の映画を
一緒に見に行くことになった。

アメリカでウルトラマンといえば、15年以上も前に
ウルトラマンセブンが放映され、子供の間で小ヒットをとばした。
そして、その後は・・・
その後はそれきり。数年目にultraman USAというアメリカ制作の
にせものウルトラマンシリーズが放映されたものの、
泣かずとばずで途中で打ち切り。
いまではケーブルのマイナー局で、時折、昔のセブンを放映するのみである。

さて、そんな状況だから、日系のビデオ屋にでもいかないかぎり、
最近のウルトラマンを見ることはできない。
ティガなんでアメリカ人は誰もしらないだろう、しかも子供向け春休み映画なんて
誰もみたいだろうと思いきや、
これがいってみたら、けっこうすごい数の人がおしかけていたんである。

アメリカでもオタクは、メガネ、小太り、しおれたTシャツというのは
典型的なスタイルで、(世界共通?)
いかにもその筋の人がどささと、ハリウッドのエジプシャンシアター(チャイニーズシアターから
数ブロック東にあるよ。外見はラスベガスのルクソールホテルを彷彿させる、あやしくチープな作りです)
に集結しました。

日本では子供連れが大半の映画だろうに、アメリカではいい大人がたくさん集まり、
映画がスタートすると、大きな拍手でアメリカ初公開のティガを歓迎しました。
公開中も、「いいぞ〜!」「やれ〜!」とばかりに、ティガが悪と戦うシーンでは
拍手や声援がとびかい、およそ日本とはまったく異なる雰囲気の観客の中で
こういう映画を見て、けっこう楽しかったです。

しかも、映画の中では他のウルトラシリーズの出演者がでてきたりなどの
お約束のサービスシーンがあるんだけど、これにも反応してる人が
いっぱいいたりして・・・、アメリカのオタク、すごし!ってカンジでした。

それにしても私、アメリカにくるまでは
ウルトラマンって1つか2つしか名前知らなかったのに、
付き合いでビデオ見てるうちに、けっこうはまってしまいました。
なんというか、あの勧善懲悪で、お決まりのパターンや、
わりと情けないセリフとかが、ツボにはまるとおもしろいのです。
大人のファンがめちゃ多い利用もなんとなく、わかる気がします。