wisconsin -chicago 旅行


4th of July(日本語では独立記念日と訳されてますが、一般的には
誰もindependence deyなんて呼ばず、フォース・オブ・ジュライと言ってます)
のお休みで、シカゴに行ってきました。行ったのは29日(平日)の朝6時15分
の飛行機だというのにもちろん満員。朝ご飯のトレイにはUAが作成したシカゴの
レストランの割引クーポン集が入っており、なんだかUAも細かい商売してるな
ってカンジです。
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さて、シカゴ着後ハーツレンタカーを借りる。AAA(トリプルエー・アメリカにおけるJAF的存在)のクーポンを利用して
1週間105ドル。ところでハーツはオンラインでもレンタカーを受け付けてますが、このサイトがなかなか
評判いいらしい。今回は電話で3日前に予約したのだが、しっかりクレジットカードを用意して電話したのに、
なんといまどきクレジットカード番号も、自宅の電話番号もきかずに予約させてくれる。ひじょうに太っ腹な
サービスだが、なかには予約しっぱなしでいらなくなってもキャンセルしない輩もいるだろーに。
(注:これはアメリカ国内で予約した場合のみです。日本では日本の代理店がとりしきっているので事情が
異なります)
さて車を受け取って、さっそくエアポートから出る。と、なんとフリーウェイ上に突然あらわれる鹿!
ふだん「シカゴは田舎だ!」と夫をばかにしてる私でしたが、これにはさすがにびっくり。
中西部各地には、鹿に注意!というサインが都市部でもあちこちにあるのですが、どうやらこのサイン、
ほんとだったようです。
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さて、レイクビューの夫の実家に行き、夫の家族をピックアップして
いざウィスコンシンへ。ウィスコンシンまでは車で約3時間半の距離。
道もそんなにたくさんないので、誰でも迷わず行けるはずです。
途中マディソンを通り、数え切れないほどの牛の大群を見た後、
ようやく目的地のSpring Greenへ。
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ウィスコンシン自体が、はっきりいってアメリカのド田舎で、
日本のガイドブック業界からもすっかり忘れ去れている存在ですが、
アメリカでもウィスコンシンはよほどのことがないと誰も旅行に行かない
州です。ガイドブックも全米で1,2を争うほどぜんぜん発行されてません。
(1000ページを超えるfrommers社発行のアメリカ全土のガイドブックでわずか6ページ
しかこの州にさいてません)
さて、そんなところになぜ行こうとしたのかというと、
私がド田舎愛好者であるのと、シカゴから車で行けるところに
他にたいしたところがなかったからなんであります。
ロサンゼルスの近くはいきつくしたし、グレーのコンクリートから
離れ、土の香りのするどこか、素敵など田舎に行きたい!
そう思っていた私に、ウィスコンシンはぴったりでした。
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さて、その夜の宿泊地はネットで探したB&B
B&Bというと、イギリスやアイルランドでは大きな家を
持っている人がゲストルームを利用して経営している朝食付きの
ペンションみたいな、まかない宿のことで、一般にホテルより
安く一泊3〜6千円です。

で、対してアメリカでいうB&Bはイギリスのそれがルーツでは
あるんだけれど、ビクトリア調かなんかの歴史的家を買い取って
こてこてと飾り付けた瀟洒なコテージ風ゲストハウスになっていて、
夕方はワインとオードブルで接待、朝はグルメな
フルブレックファーストを出す代わりに一泊2、3百ドルするのが普通です。

で、今回泊まったのは後者を期待していたものの、実際は前者でした。
スプリンググリーン市のサイトには、写真もなにもなく、電話番号した出ていなかったので
ちょっとおそるおそるでしたが、いってみたらばおもいきり普通の人の家で、子供たちが大きくなったので
部屋をゲストルームにしてみたってかんじでした。多少いごこちわるかったものの、
宿のおばさんが良い人だったのと、朝ご飯はフルーツサラダ、近くの牛のミルクから
作ったホイップクリーム、ふわふわのパンケーキ、引立てのコーヒーと超一流だったので、
かなり満足でした。ちなみにここがどのくらい田舎かというと、宿の目の前にはモー牛がいるんである。
このあたりでは普通の家に住んでいる人が、ごく普通に家畜として牛を飼っているのであって
家の前にも後ろにも、牛がいる。(大草原の小さな家の世界を想像してね!)
かといって、これらの家は牧場ではないので、それほど数も多くはなく、
匂いの心配はなし。
だだっぴろい緑の平原で、ゆっくりと牛が草を食んでいる。
ときおり、鳥の鳴き声がきこえる他は、なんの音もきこえない。
空には雲1つない。時間がほんとうに流れているのだろうか?
ってなカンジなんです。おーこれぞまさしく、憧れのド田舎でした。

このあたりでは、隣の家まで車で5分かそれ以上っていうかんじで、
ちょっと走ってみたら、なんと中西部の名物(といっては失礼ですが)
アーミッシュの人がいました。アーミッシュとは宗教上の理由かなにかで
いまでも電気や文明に依存した現代的生活をかたくなにこばみ、
昔ながらのオーガニックかつアナログな方法で生活している人のことで、
彼らの家には電話も電気も車もない。いまも牛や馬を使って農耕を
行っており、洋服も1,2世紀前のような服を着ている、まるで映画の
中から抜け出てきたかのような人々でございました。
このあたりには最近こしてきたそうで、数がすくないせいか、見られるのに
慣れているようで、わー!と注目してしまったら、むこうから手を振ってきて
くれました。