E Hula Mau

aloha_mode2008-09-05



地元LAで行われているフラコンペティション、E Hula Mauを見に行ってきました。
今回目立ったのは、少人数でチームを組んでいたハーラウのフラの完成度の高さ。
メリーモナークにも出ているSissy Kaioと Pele, Lilinoe(母、息子、娘)の3人がクムを務めるHalau 'o Lilinoeのワヒネチームは6人、オアフの名門ハーラウ、カムエラのLA校、Hula Halau 'o Kamuela Eluaは5人と、びっくりするような少人数でしたが、見た目の揃い方、フォーメーションの見事さ、1つ1つの動きのなめらかさなど、まさに少数精鋭を感じさせるフラで会場を魅了しました。特にKamuela Eluaのプーニウを使ったフラは圧巻。このハーラウは、ハワイでの大会でも、メインランドの大会でも、いつもアンクル・クネヴァ・ムックとカウイ・カマナオの二人が連名で出場しているのですが、カヒコではカウイがチャント、アウアナではアンクル・クネヴァがカイ&ホイ(入場&退場)の曲を歌いました。


うちのハーラウ、Halau Keali'i o Nalaniも健闘。これまでフラ歴十数年というベテランが多かったMakuahineチームにも、"若手"の新人が多数出場し、平均年齢がぐっと下がりました。このうち一人は、今年の3月に白血病の合併症で、10歳の息子さんを失ったばかりのフラシスター。息子さんは治療を続けながら、小さい頃からケイキクラスでフラを習い、ハーラウのマスコット的として皆に愛されていました。そんな彼のためにも、フラを精一杯続けたいとこれまで練習に励んできた彼女にとって、今回のコンペティション参加は大きな意味があったのではないかと思います。


今年のジャッジは、ホークーラニ・ホルト・パディラ、エド・コリアー、ケアロハ・カラマ、司会進行はフランク・カヴァイカプオカラニ・ヒューエット。日本の大会を見たことがないので、日本の事情は分からないのですが、曲ごとにヒューエットさんがひたすら曲解説、掃除や出演チームの調整に時間がかかったりすると、どこのランチが美味しいとか、最近発売された自分のCDの宣伝とか、もうマイク離さず、ひたすらトーク。もちろん、自らもハクメレだから、曲解説も見事ですが、基本的にフランクさん、しゃべるの大好きなのではないか?と思います(そしてとっても上手です)。


コンペティションは、ジャッジによってかなり評価が大きく分かれますが、にわかジャッジ(!?)の私たち観客もかなり好みが分かれるところで、私が最高!と思ったところが友人は「つまらない」と感じたり、「Showy(派手,これみよがしの意)だな〜」と思ったところが「素晴らしい」と意見が分かれ、なかなか面白いです。たぶん、私の好みはいわゆる「traditionalist(伝統派、保守派)」寄りで、派手な演出より地味で渋いほうが好きなのではないか?と思います。こういう大会を見にくる人の中にも、「カヒコは似たような曲ばっかりでつまらないから、見るなら衣装がきれいで、華やかなアウアナのほうが好き」という人が多いのですが、私はどちらかといえば、アウアナよりカヒコだけを見ていたいという少数派です(実際、アウアナの日だけ、いつもチケットが売り切れになります)。


このE Hula Mauでは、毎年大会の始まる前の朝8時〜10時までの間、ゲストによる2日間のワークショップが開かれます。初日はマスターレイメイカーのBill Charによるレイメイキングクラス。材料費含めてたった10ドル!何度もチャレンジしているWiliスタイルなのですが、毎回ぼろぼろと花がとれてしまい、もうヤダー!と思っていたところで、なぜレイが安定しないのか、しっかりコツ(レイは空中じゃなくてテーブルにしっかり置いて作る、茎の長さは揃えずバラバラにする=私の場合)を伝授していただきました。


2日目は、ホークーラニ・ホルト・パディラによるレクチャー。私にとっては、マウイ・フラ・カンファレンスでお世話になった思い出深いクムです。テーマは、「From Story to Mele」。ハワイアンにとってメレとは何か?メレのインスピレーションはどこからくるのか?について、ハワイの歴史を踏まえた解説と、いくつかの伝説に基づいて書かれた曲についての解説をしていただきました。ハワイの伝説を描いた曲を作る人といえば、現代のハクメレでは、フランク・カヴァイカプオカラニ・ヒューエットが個人的には最高峰!と思っているのですが、やっぱり「Laieikawai」、「Poliahu」、「Ka Pilina」などの女神伝説3部作の話が出てきました。予断ですが、アンティー・ホークーと、ヴィッキー・ホルト・タカミネさん、そしてメアリア・ローベンスタイン、親戚なんですね〜。いわれてみれば、同じHOLT姓だし。ほんと、ハワイアンって皆つながってるってことを改めて実感しました。