カピオラニのチャントCD

昨年、南カリフォルニアのクムフラ・アソシエーション(Kulia i ka Punawai、クーリア・イ・カ・プーナーヴァイ)所属のクムたちが共同で製作したアルバム「カピオラニ」がリリースされました。これは2006年にリリースされた「カラーカウア」に続く2作目。(前作についてはこちらの日記にちょこっと書きました。http://d.hatena.ne.jp/aloha_mode/20060903


私のクムも前回に続いて参加しており、「Mai Italia ko lei nani」(サンプルが聞けます。下記のリンク参照)が収録されています。
このアルバムは、「クムフラによる、クムフラ&フラのハウマーナのための超アカデミックな作品」で、えんえんとチャント、そして合間にハワイ語でのモオレロ(物語)の朗読が続きます。商業的に成功させようという意図が全然なく、もうひたすら真摯に作り上げた学習素材のようなアルバムなのですが、こういった作品はハワイでもあまりリリースされておらず、メインランドのクムが作ったアルバムではありますが、ハワイのクムの間でもけっこう評価されているようでうれしい限りです。


ライナーノーツも充実の内容で、カピオラニの経歴、そしてメレについて詳細な解説があり、全曲ハワイ語、英語の歌詞が掲載されています。全体の監修にハワイ文化のエキスパート、キーヘイ・デ・シルヴァ、アルバム冒頭の「E Kuini E Kapi´olani」にマープアナ・デ・シルヴァを迎えた力作です。

Kulia i ka Punawaiは、先年亡くなったアンティークラリス(Aunty Clarice Wahineali´i Nuhi。私が最初にレイフルを習った先生です)が発起人となって、今から約10年前に発足した組織で、合同で数年に一度コンサートや勉強会を行ったりしています。レガシーフラシリーズとしては、「カラーカウア」、「カピオラニ」の後、「リリウオカラーニ」とさらにもう1作品と、計4作品をリリースする予定だそうです。


それにしてもダニエル・ホーさん!
彼がハワイからロサンゼルスに渡り、自らのアーティストとしての活動を続けながらプロデューサー業をスタートしたことで、メインランドでのハワイアンミュージックの発展に大きな功績があったことは特筆すべきことです。地元でもしょっちゅうライブをしてくれるし、とっても気さくなナイスガイ。今週はいよいよグラミーの発表です。


ダニエル・ホーの公式サイトで、デモが聞けます!
また、日本語サイトでアルバムの購入も可能です。


●日本語サイト
http://www.danielho.jp/artists/kalakaua.html

●英語サイト
http://www.danielho.com/html/kalakaua.html
http://www.danielho.com/html/kapiolani.html