ジョン・カイミカウア逝く

伝統的なフラの守り手として知られる、オアフ島出身のクムフラ、ジョン・カイミカウア氏(John Ka'imikaua)が2006年6月6日、天に召されました。(モロカイタイムズ記事


彼は何年も前から持病で体調が思わしくなかったそうなので、今年のKa Hula Piko(5月18〜20日)には、おそらく最後の力を振り絞って参加されたのではないかと思います。1958年生まれということなので、まだ48歳の若さでした。


■カ・フラ・ピコ&フラの起源
Ka Hula Pikoは、1991年にジョン・カイミカウア氏が中心になって創設したモロカイ島のフェスティバルで、モロカイ島をフラの発祥地として祝うイベント。モロカイ島の伝説では、西部のマウナロア山のカアナ(ka'ana)地区に住む、ライライ(La'ila'i)という女性がフラの始祖といわれています。


伝説によれば、フラは当初ライライの子孫のみに伝えられ、聖なる踊りとして隠されてきましたが、ライライから5世代目にラカ(Laka=フラの神として有名)が生まれ、彼女の姉、カポウラキナウ(Kapo'ulakina'u)によってラカはフラの手ほどきを受けました。その後ラカは、モロカイ島を離れ、ハワイ中にフラを広めたため、現在までもフラの始祖として一般に広く信じられています。
(参考URL = http://www.molokaievents.com/kahulapiko.html


カイミカウア氏は、まだ十代の頃、Kawahine Kawahele Ka Po Kane(カヴァヒネ・カヴァヘレ・カ・ポ・カーネ)という、女性に出会い、彼女からモロカイの伝統的なチャントとフラについて教えを受けました。その時すでに92歳だったカヴァヒネさんは、3年間かけてカイミカウア氏に知識を授けた後、この世を去っていきました。


カイミカウア氏は、カヴァヒネさんが望んだ通り、生涯をかけてモロカイの古典フラの普及と存続につとめました。願わくば、彼の伝えたものが、今後何世代に渡ってずっと伝えつづけられますように。



■今年のKa Hula Pikoの記事
こちらのサイトで、今年2006年の模様が写真で見れます。
http://www.molokaitimes.com/articles/6520163216.asp