マカヒキ到来!

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Mele Kalikimaka and Hau'oli Makahiki Hou!
メレ・カリキマカ & ハウオリ・マカヒキ・ホウ


上記の言葉は、よくハワイのクリスマスカードに書かれているメッセージです。メレ・カリキマカは、英語のメリー・クリスマスをハワイ語読みになおしたものですが、ハウオリ・マカヒキ・ホウは、実はハッピーニューイヤーを直訳したものではありません。(意味はHappy Makahiki again)。


マカヒキって何のことだか皆さんはご存知ですか?実は私もキャプテンクックの逸話に出てくるハワイ人のお祭り…というくらいの知識しかなかったので、以下、調べてみました。


マカヒキとは…

古代ハワイ人は日本人のように、1年を春夏秋冬の4つではなく、夏のカウ(KAU)と、冬のマカヒキ(Makahiki)に分けていました。マカヒキは、だいたい10月後半から約4ヶ月続き(10月〜2月、もしくは11月から3月)、この時期は戦闘がカプ(禁止)になるため、人々はスポーツやゲームを楽しみ、その年の収穫に感謝して過ごしました。


マカヒキが始まる日は、毎年異なり、これはプレアデス星団のスバル=Makali'iが日没時に、東の空に見えはじめた一番最初の新月の日だそうです。


マカヒキの前半、約1ヶ月は、人民が王族に対し税金を払う時期で、これが終わらないと楽しいお祭りははじまりません。税金は、お金がなかった当時のことですから、ブタやタロ芋、羽、カパ(布)などの形でおさめられていたそうです。


後半は人々が最も楽しみにしていた楽しいお祭りの時期で、フラを踊ったり、水泳やカヌーなどスポーツの大会が開催され、人々は短い平和な期間を楽しんだそうです。


ちなみにキャプテンクックがハワイに初めて到着した時が、ちょうどマカヒキの時期だったので、ハワイの人々は彼をロノ神がやってきたものだと勘違いして歓待したというのは有名な話です。


古代ハワイ人は、ロノ神は、マカヒキのシーズンが始まると、先祖の住む土地、カヒキ(タヒチ)からやってきて、マカヒキが終わるとまたカヒキに戻り、今度は戦いの神、クーがやってくると信じていました。マカヒキの終わりには、ロノ神が遠くにあるカヒキに戻るのを助けるため、供え物をたくさん積んだカヌーが海に流されました。


キャプテンクックは、最初はロノ神と勘違いされたことをうまく利用しましたが、次にハワイにやってきた時は、マカヒキが終わった後だったので、彼がロノ神でないことは明らかとなり(おそらくそれ以前に、彼がロノ神ではないことはばれていたようですが)、最後は非業の死をとげました。


Mele Kalikimaka and Hau'oli Makahiki Hou! というのは、まさにキリスト教がもちこまれた後の、メリークリスマス!という言葉と、古代ハワイの宗教的イベントを祝う、マカヒキ再来おめでとう!という2つの文化が合体した言葉だったのです。というわけで、元旦にハワイで、日本と同じように「明けましておめでとう」というつもりで、「Hau'oli Makahiki Hou」というのは、、"厳密には"間違いなのですが、実際にはけっこう使われています。(特にグリーティングカード