ダンナ、卒業する

aloha_mode2005-06-17



UCLAのFEMBAというパートタイムのMBAプログラム(フルタイムは2年間。パートタイムは仕事を続けながら通う人のための3年間のプログラムで平日の夜や週末に授業を受ける)に通っていたダンナがようやく金曜日、卒業した。


この3年ほんと〜に長かった。働きながら学校に通うというのは、本当に並大抵のことではなく、この3年、よく彼は過労死しなかったものだと思うくらい、睡眠時間ギリギリの生活が続いた。1年目の初めに私の妊娠が分かり、1年目の終わりに子供たちは生まれた。生まれた日が金曜の深夜1時頃だったため、翌朝彼はほとんど徹夜のまま朝7時に学校に行き、夕方まで帰ってこなかった。


1人の子供だったら、これほど大変ではなかったと思うけれど、生まれたのが双子だったため、どうしても子育てを手伝ってもらわないと、一人ではどうにもならない。仕事と学校と双子の子育てと、彼にとってはまさに3重苦の生活だったろう。


FEMBAプログラムに通うということは、家族にとっても負担は大きい。そのせいか、1年に2,3回、significant others *1lunchというイベントが行われ、家族の労をねぎらう。私は何度かこれに参加し、「あぁ大変なのはうちだけじゃないんだな」ととても励まされた。週末丸1日ダンナがいない。休みが極端に少なく宿題も多いので、旅行にもなかなか行けない(行っても宿題持参)。平日の夜も家族でゆっくり過ごす時間などまったくなく、毎晩夕食が済んだら、すぐ勉強。学校のない週末もグループミーティングや勉強で家にはいないから、ゆっくり会話する暇すらない。当然、喧嘩もたくさんしたし、一時はマジで離婚も考えた(Postpartum Depression=産後の鬱の影響だったらしい)。途中で何度も、「もう学校やめれば?」と叫んだ。使ったお金も大きい。3年間の学費、約7万ドル(約750万円)。


とにかく本当に大変だったけれど、ようやく終わった。
まだ実感が湧かないけれど、卒業式にも行ってきたんだから、本当にあれで終わりだったんだろう。ようやくこれで普通の生活に戻れる。この3年、長かった〜!!!!!


2005年7月17日。
UCLAの広大なキャンパスの芝生の上で、 Anderson School of Management(MBAコースの正式名称)卒業式は行われた。真っ青なカリフォルニアの空の下、約300人のフルタイムの学生と約80人のFEMBAの学生がClass of 2005の一員として卒業した。私は留学経験がないので、アメリカの卒業式ははじめてのこと。入場の行進もバラバラで、卒業生の家族や友人の服装もジーンズの人もいたりと、かなりカジュアル。静粛な日本風の式とは大違いだ。国際色も豊か*2で、サリーを着ているインド人家族の姿も見かけた。


会場ではレイを売っていて、黒のローブの上にピンクのオーキッドのレイをしている人が多かった*3バグパイプの演奏で式がスタート。学長の挨拶の後、学生のスピーチ。お偉いさんの話とは違い、学生のスピーチはけっこう泣けました。ゲストはオラクルの会長。38年前の卒業生。


夕方5時から始まった式は、最後に卒業生全員に卒業証書(失くすと困るので本物ではない)を手渡しし、7時過ぎに終了。この後、野外でシャンパンとオードブルの立食パーティ。ローブは学校からの借り物なので、当日返却のため、最後とばかりにあちこちで記念撮影。私もこの3年間のうちに、何度となく訪れたUCLAのキャンパス。もう当分ここに来ることはないなと思うと、ちょっとさみしい。


UCLAMBAプログラムに関して詳しく知りたい方は
以下のBLOGがオススメです。


ロサンゼルスMBA生活【妻子連れ編】

http://takekura.exblog.jp/
筆者は企業派遣でフルタイムのプログラムに留学されていた方で
同じ日の卒業です


Los Angeles 生活
http://glassroom.exblog.jp/

上記のBLOG筆者の奥様のBLOGもオススメ。LAに7年住んでいる私の何倍も
LAを楽しんで生活されており、読んでる私も「あぁLAって素敵」(あれ、私も
ここに住んでるじゃん!)と思ってしまう楽しいBLOGです。

*1:これは、すごくアメリカ的な言葉。spouseというと結婚している配偶者という意味になるけれど、significant othersは自分にとっての重要な人という意味なので、結婚していないけれど重要なパートナー、たとえば同棲中のBF、GFや、法的に結婚できないゲイやレズのパートナーも含めることができる

*2:アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、地理、フランス、ドイツ、ギリシア、香港、ハンガリー、インド、イラン、アイルランドイスラエル、イタリア、日本、レバノン、マレーシア、メキシコ、ネパール、オランダ、ニュージーランドノルウェイパキスタン、中国、ポーランドポルトガル、韓国、スペイン、スウェーデン、台湾、タイ、ウクライナ、イギリス、ベトナムと世界中の学生が卒業した

*3:卒業式にレイというのは、ハワイだけの習慣かと思ったら違いました。でもこれはたぶんカリフォルニアだから?ダンナは東海岸コネチカット州にある大学を卒業しているのですが、そこではレイはなかったらしい