チャールズ・カウプ in LA

aloha_mode2005-04-22



LAの郊外、オレンジカウンティのUCアーバイン内にあるホールで行われた、
ハワイアンイベントに行ってきました。
Hawaii Beautyと題された4/20-23と4日連続の企画もので、異なる視点から
ハワイを取り上げたコンサートシリーズ。私が行ったのは3日目の「Ke Aka:
Reflections」チャールズ・カウプが演出した1夜です。


出演は、マーク・ケアリイ・ホオマル(Kumu Mark Keali'i Ho'omalu)と彼の率いるハラウ、The Academy of Hawaiian Arts、地元ロサンゼルスからはHalau Keali'i o Nalani(うちのハラウ)と Halau Hula o Kawika laua o Leinani


前半のテーマは古代ハワイ。チャールズ・カウプがチャントとMCでハワイの歴史を語り、各ハラウがそれぞれ時代に合ったカヒコを踊りました。3つのハラウ、それぞれどこも素晴らしかったのですが、リロ&スティッチのDVDの映像特典と、アメリカで放映されたドキュメンタリー番組で、マーク・ケアリイ・ホオマルという人物に興味を持った私には、彼のチャントとハラウの創造的でダイナミックなフラに頭をガーンとやられました。彼の声、しびれます。そしてハラウの踊りもすごかった…。

Mark Keali'i Ho'omalu
発売日:2003/04/15
価格

lilo & stichで彼の歌声にひかれ、私が即購入したCD。アルバムタイトルを超訳すると、「好きなように呼んでくれ」でしょうか。フラ好きだけど、カヒコはつまらない、チャントはつまらないという人にこそ、聴いてほしいアルバムです(aloha*mode*)
あまなつ

来年のメリーモナークに久々に出場するらしいので、これはすごいことになるかもと今から期待してます(審査員の入れ替わりで、評価が変わることが予想されます)。


長身で細身で、知らない人が見たらロックシンガー系なルックスで、そしてステージでもサングラスをはずさないというところでも、彼の型破りな感じが分かるでしょうか?以前、とある英語のHULAフォーラムで、彼の評価について意見が分かれに分かれ、大荒れに荒れたことがありました(そもそもリロ&スティッチに参加したことで批判が出た)。

あまなつ

テレビのドキュメンタリーで、「俺のことを嫌いな人はハワイにはたくさんいる。そういうやつには勝手に言わせておけばいい。人がどう思おうとこれが俺のやり方」(うろ覚えですが、こういう趣旨の発言をしていました)といっていた彼。


こういう、自分を信じて突き進んでいくタイプの人に私はとっても弱いんです。
クムフラには、伝統を守るということを第一に考え、少しでも変えることに否定的な人(継承者)もいれば、伝統を守りつつも新しい息吹を吹き込んでいく人(創造者)がいる。そして、マーク・ケアリイ・ホオマルは完全に後者だと思うんです。今、彼のフラは一部の頭の固い大御所には眉をひそめられるかもしれない。でも、100年後、200年後、彼のフラがクラシックになる日がくる。そんな気がします。


と、思わず熱く語ってしまいましたが…


休憩をはさんで後半はアウアナ。このイベント、そもそも最初はNa Palapalaiがミュージシャンとして出演するはずだったんです。が、しかしあろうことか、
ダブルブッキング?らしく、同じ日に彼らはマウイでライブ。時差があっても、セスナで飛んでも間に合わない距離なので、コンサート数週間前になって急遽彼らの名前は告知しているホームページから消えました。で、その後ジェノア・ケアヴェの名前が1週間くらい出て、それもコンサート5日前くらいに消えたというとんでもないイベントでした。

というわけでNa Palapalaiに変わって、チャールズ・カウプがハワイから連れてきたのが名前は不明なのですが、若い男の子3人のバンド(ウクレレ、ギター、ベース)。ウクレレは黒人の男の子で、生まれはアーカンソーなのですが、生後すぐ養子(ハナイ)となり、ハワイで育ったため、完璧なハワイ語を話すという変り種です。彼らの演奏で、うちのハラウはHilo Medley、Ko Ma'i Ho'eu'euなどを踊りました。


後半一番盛り上がったのは、70才代という二人のクプナのゲストによるフラ。
たしか3曲踊ったのですが、最初の1曲はクプナらしい優雅で美しい1曲だったのですが、なんとあとの2曲は、もうこれでもか〜のMele Ma'i。Mele Ma'iについては、以前の日記で書きましたが、基本的にハワイ語が分からなくても、なんの歌だか大人にはすぐ分かる、R指定フラ。とても日本のテレビでは放映できないでしょうが、こういうの、クプナがやるといらやしさがまったくなく、スカっと気持ちいいんです。もちろん会場も大うけ。おしとやかなクプナがうってかわって、大胆になり、会場を沸かせました。



おまけ
今、Na Palapalaiのサイトをチェックしていたら、3rd Albumが完成し、今リリー
ス準備中と書いてありました。1stも2ndも本当に素晴らしかったので、次も楽
しみ〜!

池澤 夏樹
発売日:2000/07
価格

このブログの訪問者で、まさかこの本持ってない方いらっしゃらないでしょうね?Hula&Hawaii関連で1冊だけ選ぶとしたら絶対これです。940円と文庫にしては高いですが、買って絶対損はしません。Hawaiiに関する深い話てんこもりの1冊です。(aloha*mode*)
あまなつ


Charles Ka'upu
Ke Aka
マウイ島のオールドラハイナルアウでMCを務める、クムフラ、チャンター。Ke
Akaは、彼の初のソロアルバム。彼については、池澤夏樹著「ハワイイ紀行」
についても詳しく書かれています。