●Hula Ma'i(Mele Ma'i)


古代ハワイでは、アリイ(ali'i )やカフナ(kahuna)など高い地位を持っている人ほど、強いマナを持つと信じられていました。


そのマナの強さを守るには、直系のできるだけ血の濃い子孫を残すことが大事と考えられており、血族結婚も多かったようです。


Hula Ma'iのMa'iは生殖器(genital)という意味で、踊りによってはかなりきわどいものがありますが、古代のハワイ人にとってセックスはいやらしいものでも、汚らわしいものでもなく、生命を生み出す、尊く、喜びに満ち溢れたものと考えられていました(英語ではprocreation chant)。


Hula Ma'iは、儀式などで他のフラが踊られた後、一番最後に踊られる神聖なフラで、子孫繁栄を祈って踊られたそうです。ちなみに宣教師たちが猛反対し、のちにフラが禁止される最大の原因になったのも、いうまでもなくこのHula Ma'iのせいだったそう。


「この曲がMele Ma'i」というように、表に出して紹介されることはなかなか少ないのですが、カオナ(表面の歌詞には出てこない隠喩を使った裏の意味)で性器やセックスが示唆されることはけっこう多くて、2005年のメリーモナークでハラウ・イカヴェキウのカネがカヒコで踊った"Ko Ma'i Ho'eu'eu"(Your Lovely Ma'i)という曲もMele Ma'iです。

(リンクの記事参照


この曲、実はうちのハラウでも習ったのですが、歌詞の内容を説明しなければならないため、お母さん(生徒)についてきていた13歳以下のコドモたちは皆、その時だけ教室の外に出されてました。

 Destination Paradise [FROM US] [IMPORT]

Ko Ma'i Ho'eu'euの入ったアルバム

The Brothers Cazimero
「Destination Paradise」


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