スペインその2


●タパス料理
スペインといえばタパスですが、私の好きなのは海老のにんにく炒め。
ガンバス・デ・アル・アヒーヨというやつ。これは何軒もの店で試しました。
あとサラダの種類が豊富で、パスタサラダ、じゃがいもサラダなど
日本人の口に合うものが多いです。そして楽しみにしていたのは、やっぱり
ハモン(ハム)。セラーノ産やイベリコ産の高級ハムもこういった
タパスでなら気軽に少量試せるのがグッドです。最初は油っぽくて
塩辛いという感じがしますが、慣れるとこれがやみつきになりそう。
ビールに、ワインにおつまみとして最高です。

●聖家族教会
バルセロナといえば、なんといってもガウディですが、かのサグラダ・ファミリア
やっぱり現在も建築中のままでした(笑)。完成までには200年以上かかるという
話を夫にいうと、「嘘でしょー」といっていた彼ですが、実物を見て、そして
その細かさを見た後は、「200年じゃ無理かも」といっていました。
昔作ったところは職人が手で石を切ったため温かみのあるラインが出ますが、
新しい部分は全部コンピュータでやっているらしく、現代的になっている
とウンチクをたれてました。→いわれてみると、確かに。
今回階段で上まで上りましたが、こわいのなんの。スペインって地震ないのかな?
でも海の眺めが素晴らしかったです。ちなみにエレベータもあるので高所恐怖症
の人以外はのぼらなきゃ損。

●その他のガウディ
サグラダ・ファミリアの他、絶対おすすめは中まで入れるカサ・ミラ
これはグラシア通り沿いにあり、屋上からの眺めも抜群です。遠くに
サグラダ・ファミリアも見えるので、写真撮影には絶好の場所かも。
あと、行かなくてもいいかな?と思うのは、グエル公園。ここ、
タクシーで行くのならともかく、電車で行くととにかく駅からすごい
距離を歩くことになります。有名なオブジェの前で絶対写真を撮りたい
という人以外はお薦めできません。

●これだけは嫌!
スペインでつらかったのはタバコです。とにかく街ゆく人誰も彼もが
歩きタバコ。レストランもカフェでも煙もうもう。これはタバコ嫌いの
人にはつらすぎる。当然禁煙席もナシ。さすがに電車では通路以外は
禁煙でしたが、タバコの煙には辟易しました。特に若い女性の喫煙率
おそらく99.9%じゃないでしょうか?日本以上にタバコ大国なきがしました。
それからトイレの便座にしく紙がない!これはまいりました。
だってただでさえすごく汚いのに、しく紙さえない。これはもう
アウトでしょう。さて、私はどうしたか?ご想像におまかせします(笑)。

アルハンブラ宮殿
これまでのスペイン旅行で行ったことがあるのは、マドリッドバルセロナ
グラナダだったので、今回はそのうち2つに行きました。本当は
マジョルカ島セビリアガリシア地方などにも行きたかったのですが
短期間の旅行なので、知っているところが良かろうと思ったのが理由です。
グラナダは以前行った時より、街自体が発展して人がより多くなっていた
ような気がします。アルハンブラ宮殿は相変わらずの大人気で、当日のチケット
をとるのはなかなか大変です。今回は夕方行ったのですが、夕方の薄暗い光の
中でみる宮殿は幻想的でした。
ちなみにグラナダで「アルハンブラ物語」(ワシントン・アービング)を
購入し、帰国してから読んだのですが、これを読んだらまた行きたくなりました。
なにせ昔、19世紀に書かれた本なのでレトロで非常に情緒のある本です。
彼が一時期荒廃していたアルハンブラ(現地の発音ではアランブラ)に住み
そこで伝え聞いた伝説を書いたのがこの本であり、それにより今では世界中の
観光客が押し寄せる、一大名所となったのですが、時を超えてもその魅力を
失わない名著があるとしたら、これもそのうちの1つでしょう。

●フラメンコ
前回行った、ネプチューンという名前のタブラオに行こうとしたのですが
ホテルのおじさんが「クローズした」というのでそれを信じていたら、後で
観光局でそれは真っ赤な嘘だということがわかりました。おじさん、自分が
契約している、ロシオという新しいタブラオと、老舗のロス・タラントス
を紹介したいがためにそういったんでしょうか?結局ロシオの方に行ったの
ですが、洞窟(クエバ)で見せるフラメンコというので、すごいところを
想像していたらなんのことはない。普通の家の中に、洞窟のようなほら
を作っているだけでした。でもここのフラメンコなかなか良かったです。
前半は若者だけで構成されたフラメンコをやり、後半は年季のはいった
チームが登場。いずれも異なる雰囲気の踊りと歌で魅了されました。
ちなみに年季の入った方の歌い手のおじさんと、翌日バスでばったり出会い
片言で会話。日本にも巡業に行くらしく、トーキョー、オオサカーとうれし
そうにいっていました。私がフラダンスとアイリッシュダンスをやるというと
「それなんだ?」という顔をしながら何事かいうので、後で言葉を
しらべてみたら、「フラメンコの方がベターだ」といったらしいのです。
ムム。かわいいオヤジだと思っていたのに〜!

●パテをシルブプレー
バルセロナに戻った後、高校時代にフランス語をやっていたという夫のリクエス
で1日だけペルピニョンというフランスの町にでかけました。が、しかし
これが大きな間違いだった。日曜日だったため、なーんにも開いておらず
12時〜6時までやることなし。しかたなしに公園で日向ぼっこしました。
唯一楽しかったのは、レストランの料理が素晴らしかったこと。
地元のロゼワインも美味しかったし、トリュフがトッピングされたサラダも
そしてパテだと思って頼んだパスタもフレッシュハーブが利いていて
美味しかったです。そう、pateといえば、パテを想像しますがこれに
アクサンテギュ?発音記号がつくと、なんとパスタになってしまうのです。
これを知らずにパテだと思って楽しみにしていたら、なんとでてきたのは
パスタ。思わず「え?」と思いつつ、まぁこれも運命だと思って食べたら
これが正解でした。でもこのペルピニョン何もない町だし、田舎なので
アジア人が珍しいらしく、ジロジロ見られるので旅行にはお薦めしません。

●こんなものを買ってきました。
行きの荷物を少なめにして帰りにいろいろ買ってこようと思ったのですが
意外と少ない買い物となりました。まず洋服は、スペインの人気ブランド、
MangoやZala(サラと読む。日本にも出店しているらしい)
でスカートを3着。そしてグラナダでは青と緑の素朴な模様の
グラナダ焼きの小皿を買いました。これは以前からほしかったのですが
持ち運びが大変なので本当に小さなものしか買えませんでした。昔は
フェデラルエクスプレスが入ってる店とかあったはずなのに見つけられず
今回は自分で運べる分だけとなりました。夫は上等な革靴を30ドルくらいで
入手し、ホクホク。本当は皮のジャケットなども買いたかったのですが
重くなりそうだったので断念。スペインは皮もの、すごく安くていいです。

●ユーロ
今回びっくりしたのが、どんな小さな店でもペセタと同時にユーロの表示をし
ていたこと。
これはドル換算するのに助かりました。だいたい5000ペセタだったら、30ユーロ
ですが、これをドルだと思って買い物しました。実際には27ドルくらいなのですが
これだと買いすぎちゃうから、これでよかったかも。ちなみに日本円では3300円
くらい。
ユーロを見てドルだと、それよりちょっと少ない。日本円だとそれよりちょっと高い
って覚えておくといいかもしれません。アメリカでペセタのTCを購入しようとしたら
ユーロしかないといわれ、それを購入したのですが、いざ使おうとすると釣りがない
といわれ、結局銀行でペセタでかえる羽目になりました。来年からは完全に移行する
という話なのですが、田舎の方ではきっと「釣りがない」という事態がしばらく
続くのではないでしょうか?通貨の移行というのは、なかなか大変なものです。

なんだか書きたいことがたくさんあったので、項目別にわりふってしまい、
旅行記のような趣(自分でいうか!)はなくなってしまいましたが、
ざっとこんな感じの旅でした。

今回は私にとっては、久しぶりのヨーロッパ、久しぶりのスペインを満喫すると
共に、うちの夫は24時間ずっと一緒にいても、まぁまぁケンカもせずにそして
あきもせずにいられる相手だなあということを再確認できた旅でした。
たばこ臭さには辟易したバルセロナですが、夕方の散歩、そして道端のバールで
飲むワインの美味しさ、そしてつまみの味は忘れることのできない思い出を
作ってくれました。アメリカに来てから、国内旅行はあちこちしたけれど
久しぶりに「言葉が通じない」体験をしたのも新鮮でした。日々、辞書で引いては
新しい言葉を覚えるのも楽しかった思い出です。来年は憧れの南フランスに
旅し、そこからバルセロナ再訪っていうのもいいかな?と思っています。

近日中に300枚近くとってきたデジカメ写真をギャラリーに掲載予定。