映画の話


昨日オスカーにもノミネートされていた、「Boys don't cry」を見た。
主演はヒラリー・シャンク。ほっとんどの人が忘れてると思うけど、彼女、カラテキッド3で
唯一の女の主人公だった人だ。当時からかなりボーイッシュだったヒラリー、もともとが男顔なので
今回の役はまさにはまり役だった。
主人公は、性の不一致に悩むティーナ。女として生まれたのに心は完全に男。
あちこちで可愛い女の子をひっかけては、最後には自分も女であることがばれて、
結局は変態あつかいされる始末。唯一の理解者である、従兄弟のトレーラーハウス
からも追い出され、別の町に住み着くことに。
そこで出会った女の子、レナと恋に落ちるが、やがてレナもティーナの真実の姿を知るようになる。
最初はためらうレナだが、それでもティーナへの愛は変わらない。
しかし、レナの仲間たちは違った。特にレナを好きだった男の一人が怒り狂い、ティーナを皆の前で
裸にしたり、そしてついにはレイプしてしまう。

と、なんともおそろしい、救いようのない話。
監督は女性で、たぶん誰も今まで描かなかった世界を映画化することで、問題提起したかったんだと思う。
アメリカにおいて、ゲイはすでに完璧ではないけれど、かなり市民権を得つつあるものの、
レズは数が少ないからかゲイ以上にすごーく嫌われているし、性転換なんてもってのほかってカンジだもんね。

とにかくヒラリーの、ここまでやるか〜の体当たり演技がすごいです。
見た後、かなり暗い気分になっちゃうけど。