コンファレンス第2日目(火曜日)

コンファレンスの日程のうち、月&水はレクチャーやフラの室内でのクラス、そして火&木は「フアカイ(旅)」の日です。


私が選んだのは、個人ではなかなか行けなさそうなところということで、少々ハードなハイキングが組み込まれた森へ入っていくクラス。前回のマウイ同様、「Malama 'Aina(マーラマ・アーイナ=大地を守る・慈しむ)」という、ただハワイで何かを習ってくるだけでなく、その土地への恩返しとして掃除や、環境保護のための何かをするというボランティアが含まれたコース。
期待満々で、朝から蚊よけスプレーをがんがん塗り(蚊アレルギーで人より刺されやすく、一度刺されると強烈な反応が出る特殊体質です・泣)、日焼け止め、ビニールポンチョも用意して、カメハメハスクールの可愛い黄色いバスに乗り込み、気分は遠足!だったのですが…。


なんと現地、ワアヒラ・リッジ(Wa'ahila Ridge)についた後、「前日雨が降ったから今日はハイキングは中止」と知らされガッカリ。後から小学生のサマーキャンプのグループがやってきて、彼らは意気揚々とハイキングをしにいったので、「えーなんで?」と思うものの、主催者側が決めたことなので仕方がありません。(後で調べたら、このハイキングコースは、さほど大変ではないようなので、いつか再チャレンジしてみたいと思います)


ハイキングはなくなったものの、マーノアやパーロロなどその周辺にまつわる伝説、カハラオプナやテゥアヒネなどについての話を聞くことができました(この話は超長くなるので割愛)。また、このコースを選択した時は気がつかなかったのですが、引率してくれたのは、Halau ka pa hula o kauanoe o Wa'ahila。このハーラウ名にピーンと来た方、あなたは立派なフラおタクです(笑)。そう、あのメリア・ローベンスタイン・カーターのハーラウのメンバーがお話をしてくれたのです。


雨でハイキングが中止になったせいで、ランチを食べても12時解散と、なんと予定の4時半よりずーっと早くに終了してしまったフアカイですが、おかげで午後はちょっとした用事を済ませたり、フアカイで一緒になった方たちとシェイブアイス@ワイオラしたり、なかなか良い1日でした。

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と、ここで終わってしまいそうな感じですが、実はこの日の夜がすごい!
今夜は、チャイナタウン近くにある老舗劇場、ハワイシアターで、フラの特別公演が行われる日なのです。
フアカイが早く終わったおかげで、ハワイシアターに早く入ることが出来、なかなか良い席をゲット。


この日はオアフを代表するさまざまなハーラウが数曲ずつ踊った他、一番の見ものは各ハーラウのクム自身がソロで踊る時間を持ったこと。マープアナ・デ・シルヴァのイリイリを使ったフラノホ。ヴィッキー・ホルト・タカミネと息子のジェフリーのデュエット、スノーバード・ベントのカヒコなども素晴らしかったのですが、私にとってのハイライトは、間近で見た、サニー・チンのソロ。もう息をするのを忘れるくらいみとれてしまいました。あの美しさ、これまで見たすべてのフラ(男女問わず)の中で、最も印象的でした。
どうしたわけだか、私の中でこれまでそれほどサニー・チンに注目して来ず、LAで彼のワークショップをとる機会があってもとらなかったのですが、これからは心を入れ替えて!?フォローしていきたいと思います。

この日の公演、DVD発売されないでしょうか?たった一夜の幻の公演といっていいほど、すごい人たちが終結し、オアフのフラのプライドをしっかり見せてくれた素晴らしいイベントでした。(しかも無料!これはこのカンファレンスの参加者にとって、なによりのインスピレーションの源になったと思います)


そうそう、最後になりましたが、この日もう1つ感銘を受けたのは、昼間、フアカイのためのバス整理係りをしていた男の子や、売店でTシャツを売っていた女の子、食事を配ってくれた女の子など、このフラ・カンファレンスのあちこちでボランティアをしていた子たちが、夜はハワイシアターでオアフのハーラウの一員として踊っていたこと。


最初は、カメハメハスクールの学生たちがボランティアをしているのかな?と思っていたのですが、スタッフの人に聞いたら、このイベントでボランティアをしているのは、オアフのハーラウに所属するフラダンサーたちで、このカンファレンスに協賛しているクムから、ボランティアの呼びかけがあったそう。中には、わざわざ仕事を休み、ボランティアとして働くためだけに参加してくれたダンサーの方もいました。そもそもこのワールド・カンファレンス・オン・フラは、営利目的のワークショップではなく、さまざまな団体からの後援と、そしてボランティアの無償のハードワーク、そしてフラを中心としたハワイ文化の継承者たちが、皆、手弁当で作り上げたものなのです。だからこそ、バス、食事、スナック、コンサート、参加記念グッズなどもすべて含めて、5日間の充実したワークショップが、たったの275ドルで実現できたのです。これだけのものを作り上げるのに、どれだけの時間が費やされ、どれだけの人が関わったかと思うと、本当に頭が下がる思いです。