ワークショップ2007


先日、よそのハーラウが主催したフラとハワイ文化のワークショップに参加してきました。ワークショップと名のつくものに参加するのは2年ぶりで、何ヶ月も前からとても楽しみにしていたのですが、予想を上回る良い体験をさせてもらいました。


私が受けたのは以下の通り(敬省略)。
●フランク・カヴァイカプオカラニ・ヒューエット
-Frank Kawaikapuokalani Hewett
Hula 'Auana, Hula Lecture

●カウマカイヴァ・ロパカ・カナカオレ
-Kaumakaiwa "Lopaka" Kanaka'ole
Hula 'Auana, Hula Kahiko(2曲), Beggining 'Oli

●アンソニー・ラアカプアカヴァイラニ・レンチャンコ
-Anthony La'akapu-a-Kawailani Lenchanko
Beggining Chant

●ケオネ・ヌーンズ
-Keone Nunes
Hawaiian Tatto


フラのワークショップも素晴らしかったのですが、今回特に良かったのは、フラ以外のオリやチャントのクラス。
長年疑問に思っていたことなどが、かなりクリアーになりました。
フラは他の世界のダンスとは違い、まず「はじめに言葉ありき」で、音やリズムに対して踊るのではなく、チャント=言葉に対して踊るものなので、いかに踊りの元になっている「歌詞」を大切にするか、改めて思い知らされました。


アンクル・フランクのレクチャークラスでは、「メリーモナークの採点について」、「キリスト教とフラ」、「カプについて」、「フラの起源について」その他、1時間半に渡って質疑応答が続けられたのですが、まだまだ時間が足りないくらいでした。


タトゥーのクラスは、ハワイアンにとってタトゥーがどんな意味を持つのかさまざまなデザインを見ながらの解説。ハワイアンキルトでもそうですが、他人のデザインを盗むこと、特にファミリーに継承されたデザインを盗むのは最大のタブーだそうです。このクラスにハワイアンの友人も参加していたのですが、苗字と誰の子孫かいっただけで、その家系についてヌーンズ氏が複雑な家系をさらさらっといったのは驚きでした。タトゥーの専門家は、そのデザインを見ただけで先祖がどんな人か、その階級は…なんていうことまで分かるそうです。ただし彼のように本格的なハワイアンタトゥーをする人は少なく、文化的バックグラウンドや手法も知らないのに、ただデザインだけをまねて(本や人のデザインから盗んだり…)、「ハワイ風のタトゥー」をする人が増えているそうです。(特にハワイ好きな自称「カマアイナ」のハオレがこういうことをやっていると、ちゃんとハワイ文化を学んでいるハワイアンから見たら、失笑モノだそう)


今回一番楽しみにしていたのは、ロパカのクラス。
特に彼の生チャントは鳥肌モノでした。まだ年若いけれど、ハーラウ・オ・ケクヒのオーラパであり、アラカイであり、ミュージシャンであり、ハクメレであり…と貫禄は十分。とても気さくでユニークでジョーク好きな普通の若者の顔と、何代も続いたハーラウの継承者としての真摯な顔とを併せ持つ、すごいヒトです。なのに、ここはフラブームに湧く日本ではなく、アメリカ本土なので彼が誰なのかも知らない参加者もけっこういました。それにしても私が日本人だとわかった瞬間、「マハロございまーす」というのにはマイレました〜(自爆)。


ワークショップというのは、普段習っているクム以外の人に教えを受けることができる貴重な機会であり、とても刺激にもなるのですが、あらためてクムがどれだけのものを自分に授けてくれたかを知る機会でもあります。フラはクムによってベーシックのステップも違えば、細々とした教えも異なりますが、しっかりした土台を与えてくれたことで、これらの違いもすんなり受け入れられた気がします。


日々精進あるのみ。

                                                  • -


と書いたところで、ちょうどぴったりのハワイ語のことわざを発見。

Mai maka'u i ka hana, maka'u i ka molowa(Don't be afraid of work; be afraid of being lazy)
行動することをおそれるな。おそれるべきは怠惰なり。


Ma ka hana ka 'ike
(In working one learns.)
行動することによってのみ、人は習う