メリーモナークひろい読み

4/10 ホノルルアドバタイザー紙
http://the.honoluluadvertiser.com/article/2007/Apr/10/br/br3791620584.html
Wanda A. Adamsさんのメリーモナーク記事がスタートしました。この方は毎年ヒロから少々のゴシップも交えた、臨場感あふれる速報をほぼ毎日レポートされているベテランメリーモナーク・ウォッチャーなので、彼女の記事を毎年とても楽しみにしています。記事内容は、今年はレギュラー陣のチンキー・マーホエ、ホクラニ・デレーゴ、そしてサニー・チングが出場しないこと。そしてジョージ・ホロカイ、ニナ・ボイド・マックスウェル、ジョン・カイミカウア、ジェイジェイ・アキオナの各氏が昨年逝去されたことにふれている他、男性フラに関するドキュメンタリーを制作するためにCBSのカメラクルーがハーラウ・イ・カ・ヴェーキウ(Halau I Ka Wēkiu )をフォローしていることなどを伝えています。今年このハーラウからカーネ部門に出場するダンサーたちは、ペレの恋人、ロヒアウについてのカヒコを踊る予定で、そのために出場する男性フラダンサーたちは皆、1年前から髪を伸ばしていたそうです。
またマヌー・ボイドのワヒネは、Makani Kona(カヒコ)、Maunaloa(ラブソングとして有名ではない方の作品。アウアナ)で出場。ミス・アロハフラ部門では、23歳のビアンカさんのためにクム自らアウアナの作品を1曲書き下ろしたそうです。



4/11 トリビューン・ヘラルド
http://www.hawaiitribune-herald.com/articles/2007/04/11/merrie_monarch/mm01.txt
メリーモナークが始まった創世記の頃の話。
中でもマーイキ・アイウ・レイクの弟子として1975年にウニキを経て1976年に自分のハーラウをスタートさせた、マプアナ・デ・シルバの話が興味深いです。最初は25人ではじめたハーラウが初めてメリーモナークに出場したのは1979年で、以来毎年出場しています(当日棄権した年もあり)。またアロハ・ダリレイは3歳の時からフラを習っており、初期のメリーモナークを知っているクムフラの一人ですが、アロハいわく「フラを習うということは昔は本当に厳しいもので、ジョージ・ナオペに竹のスティックでぶたれたこともまだ覚えている。彼は非常に厳格で生徒に可能性があることを認めると、それを引き伸ばす力があった。同時に自分が生徒にいったことはその通り正確にやることを要求してきたわ」(実際にお会いしたことはないのですが、アロハさんもヒジョーに厳しいクムとして有名です。おそらく昔の「修行」というものは体罰も含め、それぐらい厳しいのが普通だったのではないでしょうか。今はそれでは生徒がついてこないので、アロハさんのような昔のような厳しいスタイルのクムのほうが少数派なのかもしれません)


4/11 トリビューン・ヘラルド
http://www.hawaiitribune-herald.com/articles/2007/04/11/local_news/local06.txt
今年ハワイ島から出場する唯一の地元ハーラウ、Halau O ke ānuenue を率いるGlenn Kelena Vasconcellos (グレン・カレナ・ヴァスコンチェロス)さんの紹介。美容師としてのフルタイムの仕事をしながらメリーモナークに出場。生徒の髪はもちろん、ロイヤルコートの髪も彼の担当だそうです。


4/10 トリビューン・ヘラルド
http://www.hawaiitribune-herald.com/articles/2007/04/10/merrie_monarch/mm01.txt
水曜のホーイケの記事。タヒチサモア、アラスカなどの踊りのほか、ジョニー・ラムホーがなんと日本の新幹線についてのフラを踊ったということなのですが…(見た方、どんなフラだったかぜひ教えてください)。
メリーモナークの審査員、コメンテイターとして活躍する、カナカオレ姉妹率いるハーラウ・オ・ケクヒがオープニングを飾り、東京のハーラウ、Halau Hula 'o Mehanaokala(クウレイナニ橋本)は約60名のダンサーを率いてゲスト出演されたそうです。(ロパカの写真がトップに掲載)



4/10 トリビューン・ヘラルド
http://www.hawaiitribune-herald.com/articles/2007/04/10/merrie_monarch/mm02.txt
アメリカ本土から出場する4つのハーラウにスポットライトをあてた記事。
マーク・ケアリイ・ホオマル(Mark Keali'i Ho'omalu)がなかなか強気なコメントを寄せています。MMの審査において、特にカヒコではトラディショナルであることが要求されるので、ホオマルのような前衛的(彼自身は否定)なスタイルは敬遠されがちなのですが、毎年彼らのパフォーマンスは観客にものすごい熱気を持って迎えられているので、楽しみです。また今回初出場するラスベガスのハーラウ、Nani Ola Hawaiian Dance Companyを率いているのは、1986年にミスアロハフラ部門に出場したPharr-Cadaoas。ハーラウのダンサーたちはネバダ大学に通うハワイ出身者が多いそうです。カーソン(LA近郊)のハーラウ、Halau 'O Lilinoeは1986年以来の連続出場(1992年〜96年のみ欠場)。ハワイから本土に移ってきた両親に育てられた"2世"のダンサーが多いのが特徴。オアフのカエナポイント、ワヒパナなどメレに関する場所を訪れてからヒロ入りします。またLAのハーラウ、Halau Keali'i O Nalaniはカウアイ島のフラの聖地を訪れてから同じくヒロ入りします。


◎クム、ケアリイ・サバロスのインタビューがビデオで見られます。
後ろに映っているのは若手のカーネたち。今回いっきに10歳くらい若いメンバーで出場です。中に知り合いの息子さんたちで、双子の男の子たちがいます。がんばれ〜!
http://www.honoluluadvertiser.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20070410/VIDEO/70405005/1076



4/10 トリビューン・ヘラルド
http://www.hawaiitribune-herald.com/articles/2007/04/10/merrie_monarch/mm03.txt
今年の審査員について。

今年ジャッジとしてMMの審査にあたるのは、サイ・ブリッジス、ホークーラニ・ホルト・パディラ、フランク・カヴァイカプオカラニ・ヒューエット、ウェイン・ケアヒ・チャング、ナラニ・カナカオレ、ヴィッキー・ホルト・タカミネ、レイモミ・ホー(発ジャッジ)の7人だそうです。


4/10 トリビューン・ヘラルド
http://www.hawaiitribune-herald.com/articles/2007/04/10/local_news/local06.txt
1971年の初代ミスアロハフラ(Miss Hula)に輝き、今やベテランクムとして知られるアロハ・ダリレイのオハナをフィーチャーした記事。1991年に長女カプア、1992年に次女カウイ(Sean Na'auaoの奥さんとして夫のアルバム制作にも参加し活躍中)、1999年に三女ケオラがアロハフラの栄冠を獲得。ハーラウを継ぐと思われていた長女カプアが4年前に自分のハーラウを開き独立。今回初めて親子、しかも揃って元ミスアロハフラのタイトルを持つ母娘が、メリーモナークのステージに立つということで、地元メディアもかなり注目しているようです。カプアのワヒネは、"Ike Ike One Kani A'o Nohili"(カヒコ) "Nani Kaua'i"(アウアナ)の曲目、カーネは"Ke Nalu Ke'e O Makaiwa."(カヒコ) "Mokokaikala"(アウアナ)で出場予定。Mokokaikalaは、ハワイ語でモーターサイクルの意味で、ケリイ・タウアの作品をショーン・ナアウアオが最近リリースしたアルバムで歌っているそうです。



4/11ホノルルアドバタイザー紙http://www.honoluluadvertiser.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20070410/LIFE/704100305/1076
カプア・ダリレイの最終リハーサルの様子他を伝えています。
カプアのゴールは「私のダンサーたちがステージに上がった時、審査員が母の影響を感じ、そして彼女がどこからきたか(代々フラを受け継いでいる家系でカプアは8代目)を感じ取ってくれれば、それで十分」とコメントしています。普通の芸事であれば、親とは違うことをしたい…といいそうなところですが、フラはやっぱり伝統芸能なので、先祖から受け継いだものをきちんと継承(振りだけでなく精神的なもの、スピリチュアルな部分なども)し、それを発展させていくというのが最も重要ということが分かるコメントだと思います。

◎カプアのインタビュー、レッスン風景がビデオで見られます。http://www.honoluluadvertiser.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20070410/VIDEO/70405005/1076


4/9 トリビューン・ヘラルド
http://www.hawaiitribune-herald.com/articles/2007/04/09/merrie_monarch/mm03.txt
メリーモナーク出場クムが審査員に提出するリサーチペーパーについての記事。
MMの審査のうち重要な部分を占めるのが、いかにフラの振り付け、ダンサーの表現などがメレの歴史的、地理的背景などに基づいた正確なものであるかという点。クムは振りつけの際に、曲について舞台となった土地に行き、その場の空気を感じ、歴史を調べ、数多くのリサーチを重ねるのが常です。
記事では、ベテランのマープアナ・デ・シルバ(Māpuana de Silva) 他のクムフラのリサーチペーパーについて紹介。ハーラウ・モハラ・イリマでは、毎年60〜120ページものリサーチペーパーを提出し、曲ごとに1つの歌詞1行につき、いくつもの訳(古いハワイ語では現在では意味がわからないものも多く、また解釈がいく通りもできるものもある)を並べたり、最終的にどのように解釈したかなど細かく書かれており、ほとんど研究発表の領域。マプアナの夫は、ハワイ文化の権威でハクメレ(ソングライター)でもある、キーヘイ・デ・シルヴァ。彼がハーラウ専属のリサーチャーとしてマプアナのフラを支えている。
レイアロハ・リム・アミナのハーラウ、Na Lei O Holokū (ナー・レイ・オ・カホロクー)は、2005年のMMでポリアフをテーマとしたフラで出場したが、ポリアフと書かれているものはすべて、100年以上前の新聞から地図、その他ありとあらゆるリサーチをし、一部をのぞき、プアケア・ノゲルマイヤーのサポートを受け、書き下ろしたものだそう。審査員はこれらのリサーチペーパーを読んだ上で、ジャッジをするのですが、これらのリサーチペーパーは一般公開されないものの、フラの文化を守っていく上で将来、大きな財産になるのではないかと思います。

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